大山の南山麓、広大なブナ林から流れ出る川が深い渓谷を作り、そして日野川に合流するあたりに江尾の町は位置します。町名の「江府」には、多くの川が寄り合うところ・・・と言った意味があるのだとか。大山山塊が日野川に突き出した台地の上に、戦国期の遺構が残りますが、そのお城を中心に町が形成され、コンパクトながら興味深い逸話や地名がたくさんあって、まち歩きにはもってこいです。戦国時代、「たたら」を巡ってこの地域一帯で毛利と尼子が覇権を争っていた時代、江美城主であった蜂塚右衛門尉は、1564年(永禄7年)8月8日に毛利方の将・杉原盛重の猛攻を受け、一族とともに自刃し落城。城下の人々は心優しかった城主を偲び、五百年来途切れることなく続けてきたのが「十七夜」。秋の気配を感じ始める盂蘭盆に、「こだいぢ踊り」がしめやかに踊られます。そんな歴史深い「江尾のまち歩き」をぜひお楽しみください。