伯耆国たたら顕彰会 活動記録

●奥日野における「たたらの歴史」顕彰活動は、始まってからまだ10年余り。平成20年に、日野町・日南町両商工会が「たたら」をテーマとして地域振興を図ろうと、経済産業省の事業に取り組んだことがきっかけでした。事業では22年3月にかけて2回の「たたらシンポジウム」を開催し、ガイダンス施設「たたらの楽校」を日野町根雨と日南町大宮に開設。それまで地域内ではほとんど語られることのなかった「たたら」に対する見識が、以来少しずつ広まり、深まってきました。

●商工会の事業を引き継ぎ、「伯耆国たたら顕彰会」を22年6月に設立。米子市在住の作家、松本薫さんの執筆による小説『TATARA』を発刊。発刊に至る3ヶ月間の、会員による熱心な予約獲得活動が大きな呼び水になり(約1200冊の予約を獲得)、また内容の面白さ・素晴らしさもあって3500冊以上を売り上げ、日野のみならず米子市でも出版記念フォーラムを開催したことなどが要因となって、おおきな反響を呼びました。

●小説の発刊に続き、各方面からの厚い協力を得て、アニメ作品『銘刀になった鉄之進物語』を制作するなどソフト事業を中心に顕彰活動を推進。その間にも、顕彰会主催のフォーラムや夏休み講座などはもとより、「たたら研究会・全国大会」や、米子法人会あるいは鳥取県立公文書館による「たたらフォーラム」などが連続して日野町で開催され、それに伴って発信される情報量が格段に増加。視察や取材、ツアーが急増しました。

 

 

 

●平成23年の年末には顕彰会が「山陰信販地域文化賞」を、松本薫著・小説『TATARA』が「鳥取県出版文化賞」を、奥日野におけるたたら研究を牽引してこられた江府町の郷土史家、故影山猛氏が「鳥取県文化功労賞」を受賞。翌24年1月には平井県知事をお迎えして、これら3賞受賞の合同祝賀会が盛大に開催されました。

●24年12月には日南町において「中国山地たたらサミットin 奥日野」を開催。今までまったく連携がとられていなかった中国地方各地のたたら関係4団体と、各方面の研究者を招聘し、2日間にわたって情報交換と親睦を図り、サミットの最後に、会場に参集された全員によって「中国山地におけるたたら製鉄の歴史的価値を後世に伝えていくことに関する宣言(通称「奥日野宣言」)を採択しました。

●この年6月には、来訪者の増加に対応すべく「奥日野ガイド倶楽部」が設立され、また同年11月に開催した「ミニたたら製鉄操業ワークショップ」は、その後「平成のふいご祭」と名称を変えて毎年秋に、開催地を変えて行っている他、文化庁の支援事業として郡内外のたたら跡の遺跡調査、ブログによる情報発信などを継続。この3月には「たたら電子紙芝居」4作品を制作し広くご覧頂けるようにしました。

 

●25年には「たたらの楽校・根雨楽舎(日野町公舎)」が美しくリニューアルされてオープン。また10月には根雨楽舎に併設して「都合山たたら資料館」がオープンし、28年には日野町によって、私有地であった「都合山たたら遺跡」の土地が取得されるとともに、国の「地方創生加速化交付金事業」において「奥日野たたらの里づくり総合戦略の策定、都合山周辺の整備などが順次進められ、コンテンツの充実が図られています。

■顕彰会は、日野軍★みらい創生デザイン会議の主要メンバーとして、たたらに関する興味喚起や知識を広めるため「たたら学検定」を実施したり、郡内の至るところに点在するたたら遺跡をつないで、安心して歩ける「たたら古道」を復元整備するなど、新たな事業を推進。

■年号が令和となって、各地域ごとでの「たたら座談会」開催や、都合山たたら遺跡にボランティアを募ってベンチを設置、さらにセルフビルドでキャビンを建設。また「伯耆安綱”げな”談義」を発展させて「ゆかりの地めぐり」を企画したり、「たたら」を優れた教育素材として再評価すべく「科学の旅」小冊子を発行するなど活動のウイングを広げています。

■H29年暮れには総務大臣表彰を受賞、H30年2月には日本海新聞の「ふるさと大賞」を受賞するなど、お陰様で各方面から高くご評価頂いていますが、他の例に漏れずメンバーの高齢化は否めず、今後の活動を担う新たなメンバーを求めています。多くの皆さんにご参加頂けることを期待しています。

 

あの日あの時・・・

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