都合山たたら資料館

往時の都合山の資料をもとに作られた貴重な高殿の模型を、修復して展示!

●たたらの楽校・根雨楽舎の裏庭に日野町歴史民俗資料館分室として、平成25(2013)年10月15日に設けられました。屋内の真ん中には2メートル四方、実物の10分の1サイズの高殿模型や地下構造の模型が展示され、外観はもちろん、高殿内の様子も詳細に再現されていて、往時の「たたら操業」がどのようなものであったか、よく理解していただけます。

●忙しく働いている、村下をはじめとするたたら職人たち。砂鉄や木炭を収納するスペースや、3日3晩の操業の中で仮眠する場所などがよく理解できます。

●元々この高殿模型は、倉吉市小鴨で鋳物師(いもじ)として在った斎江家が所蔵されていたもので、平成24(2012)年に縁あって伯耆国たたら顕彰会が譲り受け、倉吉の人形作家さん他、多くの皆さんの手助けを得て1年がかりで修復。その展示スペースとして日野町がこの家屋を建設したというものです。

 

●その他館内には、その修復作業の経緯や、明治31〜32(1898〜99)年、東京帝国大学教授であった俵国一博士によって残された高殿の図面などの資料、2008年に行われた発掘調査の経緯や記録、日野郡内のたたら遺跡分布図、地下構造の断面模型などを展示しています。

●明治31〜32(1898〜99)年、東京帝国大学教授であった俵国一博士は、洋鉄の普及により既に斜陽産業となっていた中国地方の在来製鉄業(たたら製鉄)を調査しました。日野町上菅の都合山と日南町下阿毘縁の砥波鈩をはじめ、各地の鈩について多くの記録が今日に残されました。

●中でも都合山は、著書『古来の砂鉄製錬法』の中で詳細に紹介された学史的にも価値の高い鈩で、高殿や製鉄炉、大鍛冶場、砂鉄洗場、大銅場などの諸施設の図面や、高殿・大鍛冶場における操業記録があります。展示している高殿模型は、博士によって記録された図面をもとに製作されたものです。


住所■鳥取県日野郡日野町根雨645番地  

開校期間■ただいま休館中(本来は4月〜11月末 土曜日・日曜日 時間■10時~16時)

入館■無料